天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜

「彼女って、お前なあ……」


それを聞いたウェイトレス嬢は、さっさとテーブルを離れて行った。


「ふぅー。今のはヤバかったなあ」


と武田は言った。


「何が?」


「何がって、危うくあの子、その気になるところだったぞ。俺がフォローしなかったら、面倒な事になったかもな?」


「“その気”って、俺にか?」


「決まってんだろ? シャクにさわるけどな。微笑むなんて、打ち合わせにない事するなよな? お前の笑った顔は、女性には“凶器”だな」