天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜

「なあ、片桐チーフと俺の事なんだけど、社内で噂になってるって、本当か?」


「ああ、当然だろ?」


「当然って、お前なあ……。まあ、片桐チーフも俺も危機意識が足りなかったからな、それは仕方ないな」


「ああ、目撃者は大勢いるからな」


「やっばりそうか……。それでさ、昨日須藤京子から、その噂について聞かれたろ?」


「ああ、確かに」


「何で否定してくれなかったんだよ!」


俺は澄ました顔の武田に腹が立ち、思わずテーブルをバンッと叩いた。