そういえば、


「お前、部活入ってなかったよな?」


『そうだよ?』


俺はフと考えた。
姫華に仕事を手伝ってもらえば早く仕事が片付く→早く帰れる。


フフフフフフ…。


「じゃあ、たまに助手として俺の仕事手伝ってくれないか?」


『えー。』


俺は平然を装い、自分が思いついた事を姫華に提案した。


「なんだよ。あからさまに嫌そうな顔すんなって。」


『私じゃなくても他の人に頼めばいいじゃん。』


「お前、成績良い方だろ。余裕じゃん。」


姫華の成績を確認したところ、去年の学期末試験では学年で6位。


意外と優秀だ。


『でも…。』


「俺の仕事手伝えば内申もよくなるし、褒美として学食の無料券あげるし。」


『学食の無料券…?』


俺が“学食の無料券”と言ったら、急に姫華の目の色が変わった。


なんだか怖いくらいキラキラとした眼差しを向けてくる。