『大変ッ宏ちゃんちょっと来て!!』


姫華は俺の手を取ると、水道の所まで勢いよく走った。


『ちょっと待っててね。』


姫華はそう言うと、ピンクの可愛らしいハンカチを取り出し、水道の水でハンカチを濡らした。


『目瞑ってじっとして。』


「あ、あぁ。」


俺は姫華のされるがままに目を瞑った。


ひんやりと冷たい感覚に傷が癒えていくようだ。


「終わったか?」


『うん!応急処置はしたよ!』


「サンキュ。」


『どういたしまして♪』


俺は姫華の頭を優しく撫で、姫華は撫でられて嬉しいのかエヘヘと微笑んだ。




「戻るか。」


『うん。』


俺達は資料室に戻り、資料を片付けた後、事務に連絡し、蛍光灯の処理を頼んだ。


「もう帰るのか?」


『うん!』


今日は時間は経つのが早く感じた…。