桜の花びらが風に乗ってひらひらと舞っている。




私は残りのパンを口の中でモゴモゴさせながら、春風の心地よさにウトウトしていた。




「着いたぞ〜」


『咲ちゃんありがとう〜』


私は鞄を持ち、咲人と一緒に学校の門をくぐった。




「姫華ーッ」


『あッ!さっちゃぁん♪』


むぎゅうー


姫華は幸江に抱き着き、顔をスリスリした。


「もうっ姫華ったら可愛いんだからっ」


幸江は姫華の頭を撫でながら微笑んだ。


「おい、いつまでくっついてんだよ。」


『ふぇ?』


「はいはい、すぐ妬くんだから。」


「なっ//ばっ//そんなんじゃねーよ///」


『??』


咲人は顔を真っ赤にし、姫華をチラッと見た後すぐに顔を逸らした。