「お前なんで先に行ったんだよ。」


咲人はなんだかムスッとしている。


『日直だからだよ〜』


「そしたら事前に言っとけよな〜」


咲人はそう言うとコツンと姫華の頭を小突いた。


『むぅ〜ごめんね?』


姫華はコテンと頭を傾けながら咲人に謝った。


「別に良いけどよ///」


「クスクス」


幸江は咲人の反応を見て笑っていた。


「フンッ///」


咲人は幸江にからかわれたくないのか、プイッとそっぽを向いた。


「あっそういえば、お前弁当忘れただろ。」


『えっ嘘っ』


「ほらよっ、おばさんから預かってきた。」


咲人は鞄から弁当を出すと、姫華に渡した。


『ありがとう、咲ちゃん。』


姫華は咲人にニコッと微笑むと、咲人は姫華を見守るような目で見ながら頭を撫でた。




―ガラッ


「あっおはよう。」


『おはよう、優哉くん!』


優哉が教室に入ってきて私達に挨拶した。