法事の時は毎回、お墓の前で泣く姫華を後ろから抱きしめてあげた。




小さな背中で辛い経験をし、大きな物を背負っている姫華は、俺達の前では笑顔をたやさなかった。




姫華の花が綻ぶような笑顔に皆癒され、惹かれた。








今日も通常通り学校に行き、いつも通り授業を受けた。




帰りは何故かいつも女子に囲まれる。




俺はこの女顔のせいでいつも「可愛い可愛い」言われてきて、コンプレックスだ。




なのに女子共は「可愛い」を連呼するし、人形やお菓子を渡してくるしで、俺の事なんだと思ってんだよ。っていつも思う。




姫華は俺のこと「顔は可愛いいけど、いつも私を守ってくれるところがカッコイイと思う。」って言ってくれた。




俺、自信もって良いんだよな?




俺は姫華に言われた事を何度も頭で繰り返しながら毎日を送っている。




俺は帰宅してから自室で部屋着に着替え、姫華が帰ってくるのを待った。




窓の外を見ると、夕陽が茜色に輝いて部屋を淡く照らしている。