『気をつけて帰ってね。バイバイ♪』


「ちょっと待って!!」


『えっ?』


優哉は姫華を足止めし、姫華に近付いた。


優哉は姫華の両肩に手を置き、腰を屈むとチュッと姫華の額にキスを落とした。


『ふぇ?////』


「いやっあのっこれはっ/////」


いきなり優哉は自分がした事に対して焦りだした。


「えと…////また明日なっじゃっ」


優哉はそう言うと風のごとくピューッと走り去っていった。




私は優哉が口づけた額に手で触れた。




なんだかそこだけ、じんわりと熱を帯びていた。




優哉が走り去った後を見つめ、トクントクンと鳴る胸を抑えた。




姫華の中で感じた事の無い感情が芽生え始めていた。






姫華の様子を家の窓から見ていた者がいた。


「…どういうことだよ…。」


李苑だ。


李苑は自室の窓から優哉と姫華の様子を見ていたのだ。


姫華が頬を赤くし、額を抑えている姿を李苑は拳を握りしめ、ずっと見つめていた。






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