「ちょっと待てって!!おいっ」


秀紀は焦りながら身体を起こし、靴を履いて俺の元へ走ってきた。


「なになにっどういうこと!?」


「はぁ…。」


「なんで溜め息つくんだようっ」


俺は秀紀のテンションについていけず、つい溜め息をもらした。


「相手誰!?」


「内緒。」


「なんでさ!?」


「お前言いふらすだろ?」


「そんなことねーって。」


「おいっお前ら私語を慎め!!」


俺達は走りながら喋っていたので、監督に注意されてしまった。


「「すみません。」」


「お前らプラス10周!!」


「「え゙ッッ」」


俺達は声を揃え、苦渋の面相を監督に向けた。



コソッ
「お前のせいだっ」

コソッ
「お前がさっさと話さないからだろっ」


ギャーギャー


「(怒」


「ヤベッ早く走るぞっ」