優哉くんを避けはじめて1週間。




私達の間には溝が出来ていた。




教室が同じでも、目を合わせないし、話しかけもしない。




チラッと優哉くんの席を見ると……




またあの女の子と話してる……。




前に優哉くんが告白された子って言ってた女の子。




ズキッ




まただ……。




胸が鷲掴みされたみたいにギュッと締め付けられる。




最近食欲が落ちて体重も減った。
身体も怠い。




私は優哉から視線を前に戻し、溜め息を零した。




幸江は姫華の変化に気付かないわけがなかった。




「姫華……大丈夫?」


『さっちゃん……大丈夫だよ。』




私笑えてるかな?




さっちゃんには迷惑かけたくない。
せっかく大久保君と付き合う事が出来たのに、迷惑かけられない。




幸江は、作り笑いをする姫華に胸を痛めた。




「なんかあったんでしょ…?」


『そんなことな…』


「あったんでしょ?」


『……。』




さっちゃんの声が心配と怒りを含んでいる。




「場所変えましょ。」


『……うん。』




私はさっちゃんに誘導されるまま、教室を後にした。