−*初カレ*−

『素敵な名前だね。』


私は笑顔で陽奈都の名前を褒めた。




「////」


陽奈都は姫華の笑顔を直で見たので、顔が一気に熱くなった。






ベリッ


「ムスッ…。」


優哉は陽奈都から姫華を離し、ギュッと胸に抱きしめた。




『優哉くん?』


「……。」


優哉は姫華を抱きしめたまま、何も答えない。




「拗ねてんのよ。」


『え?』




優哉の顔を見ると、耳がほんのり赤くなっていた。




照れ隠しに優哉は顔を背けているが、耳が隠れていないので意味が無い。




すぐ照れる優哉くんは……ちょっと可愛い…なんて思っていた事は内緒だ。




「やっぱり2人付き合ってんの?」


「そうよ。残念だったわね。」


「まぁ僕はこれから頑張るつもりだけど。」


「そ?まぁ姫華は鈍感だから気付かないと思うけど。」