−*初カレ*−

「男に色目使ってんのよコイツ!!」


「私、赤間君狙ってたのにッ」


次々と陽奈に罵声を浴びせる女の子達




「それに…私、彼氏取られたんだからッ」


女の子は泣き出してしまった。




私は泣き出した女の子に近寄った。




『だからって、手を出す事はいけないよ?』


「……ぅ…。」


『本当に陽奈ちゃんがあなたの彼氏に手を出したの?』


「……。」


『違うなら彼氏に問題があったんじゃないの?』


「……ぅ…ん…。」


『あなたも殴られると痛いでしょ?なのに女の子一人を集団で暴行するのはよくないよ?』


「……。」


『陽奈ちゃんにも否があったかもしれないけど、手をあげる事はいけない。』


「……ごめんなさい……。」


『私じゃなくて陽奈ちゃんに……。』




女の子は涙を拭うと、怖ず怖ずと陽奈の前へいった。




陽奈ちゃんはムスッとし、女の子を睨みあげた。




「ごめん…なさい……。」


「……。」


「「「「ごめんなさい。」」」」


他の女の子達も頭を下げて謝った。




「別にいいわよ……痛かったけど……。」


「「「「「……。」」」」」


「言っくけど、私誰の彼氏も取ってないから。」


「……ごめんなさい。」




女の子達は私と陽奈ちゃんを残し、その場を去っていった。