−*初カレ*−

『雨の日に拾ったから“レイン”。』


「良いんじゃない?」


お義母さんはニッコリ笑って私の頭を撫でた。




『レイン〜』


「ニャー」


『決まりだね。』


「そうね♪」




レインはお腹いっぱいになったのか、私の方に歩いてきて、膝の上で寝転がった。




「懐いてくれたのね。」


『うん。』


「良かったわね♪」


『うん。』




こうして新しい家族、三毛猫の“レイン”が家族の一員として加わった。




まだ私にしか懐いてくれないけど、少しずつ心を開いてくれるといいな。






――――…
――――――…





『おはよう!!』


「……。」




今日も元気に陽奈に挨拶した姫華。




陽奈が転校してから一週間が経ったが、なかなか皆に馴染む事が出来ず、浮いた存在になっていた。




男子を除いてだが。




でも……




「今日放課後遊ばない?」


「ごめん〜陽奈、用事があるの〜」