校門をくぐった優哉と目が合った。




『……。』


「……。」




時が止まったかのように2人の視線が交わった。




数秒間目が合うと、フイッと優哉が目を逸らし、そのまま校舎内に入ってしまった。




『はぁー…』




やっぱり避けられてるよね……。




私が溜め息を零していると、肩に重みが乗った。




「悩み事?」


『うー…ん…。』


咲人は私の肩に手を置くと、顔を覗いてきた。




『私ってさ…無意識に誰かを傷付けたりしてる?』


「は?」


『ううん……なんでもない……。』


私はまた溜め息を零すと、頭を垂らしながら校舎内に入った。




「……?」


咲人は頭に?を浮かべ姫華に続いて校舎内に入った。