チビなのを生かしながら、すばしっこく移動し、シュート。




「ナイッシュー♪」


『えへへ♪』


幸江に褒められ、上機嫌の姫華。




タオルで汗を拭きながら隣のコートを見た。




優哉君がプレーしている。




今日はなんだか…動きがぎこちないというか…キレがない…。




―ガンッ




優哉がシュートしたボールがリングに当たり、跳ね返った。




「くそッ」


優哉は額に汗を流し、項垂れた。




「岡野、今日調子悪いな。」


「すいません…。」


優哉は先生に謝り、またコートに戻った。




大丈夫かな……。








体育の時間が終わるチャイムが鳴った後、優哉の元へ行った。




予備で持ってきたタオルを持って。




『優哉君、お疲れ様。これ使って?』


優哉の前にタオルを差し出した。