−*初カレ*−

「本当に…俺だけ見て欲しくて…狂おしい程好きなんだ…。」




顔を歪め、胸をわし掴みにされる程苦しそうに呟く。






君はどうして…




私を好きになったの…?




どうして私の為に




苦しむの?




分からない…




分からないよりっちゃん…。




『りっちゃん……。』


「俺だけを見てよ…。」


耳元で小さく呟く李苑。










『……ごめん。』


「……。」


『りっちゃんの事は好きだけど…それは弟として、家族として好き……。』


「……。」


『……。』


「……はぁ…。まいったなー…。」


李苑は苦笑しながら姫華を離した。