−*初カレ*−

十分に楽しんだところで、最後にブレーキでゴール地点に止まった。




隣の李苑を見ると―…




『キャーッ!!りっちゃーんッ』


李苑は口から魂が抜けかけていた。




私は抜けかけの魂を李苑の口に戻すと、レバーを上げ、李苑の腕を自分の肩に回してコースターから降りた。




ベンチで李苑を休ませ、私は飲み物を買いに行った。




姫華が飲み物を買いに行ってる頃、李苑は―…




「うぇっ……気持ち悪……。」


李苑はハンカチを口に当てていた。




「ねぇねぇ〜」


「……。」


「ちょっと〜」


「あぁ?」




李苑は顔を上げると、化粧が濃く、香水臭い女達がいた。




「君一人〜?」


「……。」


「カッコイイねぇ〜」


「どっちかと言うとカワイくない?」


「確かにぃ〜」


(うるせー…。ってか、どっか行け…。)


李苑は眉間に皺を寄せ、女達を無視し続けた。




「ってかぁ〜君一人なら私達と遊ばなぁ〜い?」


「……。」


「ねぇねぇ、聞いてるぅ〜?」


女は李苑の肩に触れようとした。