『なんで?』


「別に良いじゃん。」


李苑はプイッと姫華から顔を背けると、姫華の手を取り足早に歩きだした。




チケットを買い、中に入るとキャラクターの着ぐるみを着た人達が沢山寄ってきた。




『わぁ〜可愛いッ』


私はキャラクターの中で特に人気のあるネズミのチャッキーに抱き着いた。




チャッキーは私を抱き留めると、チュッと頬っぺにキスをしてきた。




『えへへ♪』


姫華はご機嫌になり、李苑の元に戻った。




ゴシゴシ




『ふぇ?』


「……。」


李苑は無言で姫華の頬っぺを袖で拭いている。




「行くぞ。」


『うん?』


姫華は李苑の行動に疑問を持ちつつも、引っ張られるまま李苑に付いていった。




「なに乗る?」


『うーん。ジェットコースター♪』


「…………了解。」


私達はジェットコースターに並び、1時間待ってやっと乗り場に着いた。