ある日の夕食時―…




『りっちゃーん…。』


「…ムスッ」


『りっちゃーん…(汗』


「……。」




只今姫華は李苑に無視されております。




悲しいです。




というのも時間は遡ること数時間前――……




「昨日、遅かったけどどっか行ってたのか?」


『うん。優哉くんのお家に行ってきたの。』




……………………………。




「は?」


李苑はフリーズし、目を見開いている。




「俺、昨日姫華の帰り、ずっと待ってたんだけど。」


急に不機嫌オーラをだす李苑。




それに気付かない姫華。




『お義母さんに聞かなかった?』


「あぁ…。」


『うーんと…ごめんね?』


私は首をコテンと傾けて謝った。




「彼氏と受験生の弟どっちが大事なわけ?」


『えー…と…どっちもかな?』


私は李苑の眉間の皺が寄っていくのを気にしつつも曖昧に答えた。




「…ムスッ」


李苑は頬を膨らまし、部屋を出ていってしまった。