−*初カレ*−

「おねえちゃん、だぁれ?」




首を傾げて言う奏哉くんはかなり可愛い…。




抱き着きたい衝動を抑え、腰を屈め、ニッコリと笑いかけた。




『私は藤咲姫華!よろしくね♪』


「姫華おねえちゃん?」


『そうだよ。』




私は奏哉くんに微笑みながら頭を撫でた。




奏哉くんは嬉しそうに笑い、私に抱き着いてきた。




「姫華おねえちゃん、ぼくとあそんで?」




ウルウルした上目遣いで言われ、姫華ノックアウト。




『遊んであげるーッ』


姫華は奏哉を抱きしめ、頬をスリスリした。




「じゃあ姫華ちゃん、悪いんだけど奏哉と遊んでもらえないかしら?」


『はいっ任せてください!!』


私は奏哉くんを抱き上げながら言った。




「優哉の部屋は2階の一番奥だから。」


『はいっ、分かりました。』


私は返事をすると、前を行く優哉について行った。