−*初カレ*−

俺は長年、側で姫を見てきたんだ。




これ以上姫が傷つく姿を見たくない。




姫を傷つける奴は誰だって許さねぇ。




それが岡野でも……。






俺の視線の先には教室で岡野のブレザーを羽織る姫の姿があった。




「姫……。」




咲人の呟きは、切なく空気に溶けていった。












―咲人side終わり―