『悠希くん……さくらは……ずっと苦しんで……それで……やっとあなたに出逢えたの!』
「さくらちゃん……」
『過去から解き放たれて……やっと見つけた幸せなの……』
電話の向こうの麻紀は泣き声になりながらも、悠希に想いを必死に伝えようとする。
『だから……だから……』
しかし……
それも、もう限界だった。
麻紀の口からは、もはや嗚咽しか出てこない。
『……もしもし、悠希』
見かねた玲司が、麻紀から電話を奪う。
「玲司……」
『さくらちゃんがお前と出逢って、過去から解き放たれたように……』
一瞬、言葉を切る玲司。
そして……
『悠希……お前もさくらちゃんと出逢って、過去から解き放たれたんだぞ……』
玲司のその声は、悠希の心に深く染み渡る。
自然と、悠希の瞳から熱いものが、頬を伝って流れ落ちた。
「2人とも……ありがとう……」
『悠希……』
悠希は、携帯電話を強く握り締める。
そして、言葉を続けた。
「玲司……麻紀ちゃん……すまない……」
「さくらちゃん……」
『過去から解き放たれて……やっと見つけた幸せなの……』
電話の向こうの麻紀は泣き声になりながらも、悠希に想いを必死に伝えようとする。
『だから……だから……』
しかし……
それも、もう限界だった。
麻紀の口からは、もはや嗚咽しか出てこない。
『……もしもし、悠希』
見かねた玲司が、麻紀から電話を奪う。
「玲司……」
『さくらちゃんがお前と出逢って、過去から解き放たれたように……』
一瞬、言葉を切る玲司。
そして……
『悠希……お前もさくらちゃんと出逢って、過去から解き放たれたんだぞ……』
玲司のその声は、悠希の心に深く染み渡る。
自然と、悠希の瞳から熱いものが、頬を伝って流れ落ちた。
「2人とも……ありがとう……」
『悠希……』
悠希は、携帯電話を強く握り締める。
そして、言葉を続けた。
「玲司……麻紀ちゃん……すまない……」


