ヒロイン 完

うっるさい。


鼓膜破れる。


てか、どっから出てんだよ。



「愁ちゃん久し振りー」


「ちょー会いたかったぁ」


「愁ちゃんに会えなくて寂しかったんだからぁ」



うわ、吐きそう。


何その甘ったるい声。




「おい、奈緒4!」


「んー?」



恭二の呼び掛けに生返事しながら、どっから甘ったるい声が聞こえてくるのかキョロキョロと辺りを見渡す。


生徒達の波が切れ、その隙間から探していたものが見つかった。



「え…」



音のない世界が広がった。