NIGHT MOON

「あんた先週、事故起こさなかったか?NS地点で」



「え…何の事ですか?私は知りませんけど」



「とぼけんなよ。俺は記憶力は良い方でな。光で照らされた、あんたのマズったって顔をはっきり見てるんだよ。しらを切る自信があるなら警察に行っても大丈夫だよな?」



「………あの、あの時…目撃していた人がいたんですか」



「ていうか、あの場所にいたのは俺とあんただけみたいだから」



「という事は…」



「そう、相手は俺だよ。奇跡的に死ぬ事なく軽傷で済んだけどさ」



康平は事故で負った傷痕を見せて言葉を続けた。



「骨は折れてないってとこが奇跡的なのかもな」