NIGHT MOON

ただ意味なく街中を歩いていると
突然、知らない中年の男に
声を掛けられた。



「お兄さん、ちょっとお話聞いてもらえませんか?」



「あ?俺に言ってんのか?」



鋭い目付きで
相手を睨み付けながら言う。



「そうです!お兄さんにピッタリな仕事があるんですが…」



「………あれ…?あんた……」



康平は脳裏に引っ掛かる
何かを思い出そうとしていた。



「何ですか?」



「思い出した」



「何を?」



男は何の事か全く分かっていなかったが康平は思い出したのだ。