NIGHT MOON

「あの…あたし、やっぱり帰ります。さよなら」



「何言ってんだよ。ここまで来といて」



「だ、だってホストクラブでしょあたしに払えるお金なんて…」



「何言ってんだ。朱里から金なんて取らねーよ。さっき俺が招待するって言ったろ」



「でもホストクラブなんて初めてだし、よく分からないよ」



「俺に任せておけばいい。とりあえず先に席に行ってろ。着替え済ませたらすぐに行くからさ」



「夜月くんちょっと待って…」



「じゃーな」



先に店内に入って行った夜月は
受付側にいた新人ホストの聖夜に
朱里の事を話してから
控室の方へ入って行く。