NIGHT MOON

「オーナーだって！？あんたオーナーのくせにこんな事までしてるのかよ。て事は大した事ない店っぽいな」



「いえ、そんな事はありません。こーゆう事は私が好きでやっているわけでウチの店はこの業界で名の通った…」



「分かったよ」



「ところであなたの名前は？」



「俺？俺は……」



「？」



ふと康平は空を見上げて考えた。すると月が見えて
パッと思い付いてこう言った。



「俺の名前は夜月(ﾔﾂﾞｷ)だ。夜の月って書く。店ではそう名乗る事にする」



「それじゃ夜月さん、行きましょうか」



この夜から康平は高西康平という名前と夜月という名前を上手く使い分けて生活するのだった。