そもそもあいつの言動がすべて気に食わない。

私以外の人には普通に接するくせに、私にだけはどこで覚えてくるのだかいたずらの連発。

…思い出しただけでも胸やけしそうになる。


ともかく!
今日でそれも終わり!
もうすぐ席替えもあるし、少なくともあいつの隣からは開放される!

それを楽しみに、教室への足取りを早くした。




「きいた!?愛菜ちゃん!」


教室に入場するや否、クラスの女子が群がってくる。


何事ですか。
私は本日、決闘を申し込むので忙しいのですよ。


お目当ての人物を探すが、今日に限ってまだ登校していないらしい。
いつもは絶対クラスで一番に来ているのに。


ははん…怖気づいたか?


色々憶測を立てながら自分の席に着く。
それを見計らったかのように、席を取り囲まれた。