《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜

(必死に急いだかって、
タクなんだからあたしには
どうしようもないじゃない〜っ)



内心ではそう思いつつも
それを言葉にする勇気は
なくて、あたしはブンブン
首を縦に振った。



玲斗はあんまり信用して
ないような顔でフーンと
つぶやいて、



「オレが呼んだら、最大限
急いで最短の時間で来るんだよ?

これからも覚えとくようにね」



「ハ、ハイ………」



「――まぁいいや。

じゃあとにかく、こっちに来て」



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