《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜

――え? タク代出して
くれんの?



思わぬ太っ腹発言に
ビックリしてると、
『それじゃあ、早くね』
と言って電話は一方的に
切れてしまった。



「あ…………!」



反射的にあせったけど、
どーしようもない。



てゆーか、あたしの取る
べき行動はもうひとつしか
残されてないし。



(サロンなら二人きりって
ことはないだろうし……

大丈夫だよね……?)



そんなあわい希望に必死で
しがみ付きつつ、あたしは
車道に寄ってタクシーを
停めた……。





     ☆☆☆☆☆



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