《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜

淡々と告げられて、背中に
ゾクッと冷たいものが走る。



「ど、どーしてそれを!?」



『そんなの調べるの、オレ
にはわけないんだよ。

ねぇ――もう忘れちゃった?

キミがこないだ、オレに
約束したこと』



「――――!

い、いえっ、忘れたわけじゃっ」



『じゃあわかってるよね?

オレの要求を断ったら
どうなるか――…』



“即引退”



その3文字が、頭の中で
グワングワンと音をたてて
駆け巡った。



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