《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜

何だか幸せ過ぎて夢みたいだ。



ホントに……?



ホントにあたしは玲斗に
勝って――大きなチャンス
を、つかみ取れたの――?



「あ、あの―――ありがと」



今さらだけど、玲斗が
あんな大きな仕事をさせて
くれたおかげ。



イロイロあったけど、
これでお別れとなれば
最後は素直にお礼を言い
たいって思った。



あたしの声に玲斗は少し
だけ驚いたように目を丸くして、



「どうしたの?

今夜はいやにしおらしいんだね」



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