《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜

「そんなに怖い顔しなくて
いいよ。

言わなかった? オレは
勝負事にはフェアだって」



あたしの顔を見てあきれた
ように玲斗が言う。



あたしはどんな顔してたんだろ。

いろんな感情が複雑に
渦巻き過ぎてて、もはや
自分でもよくわかんない。



「―――ホラ」



ベッドの傍で、玲斗は立ち
止まってスッとあたしに
手を差し出した。



「これが答えだよ」



「え…………?」



―――“これ”?



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