《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜

「お疲れ様、陽菜ちゃん!

よくやったわ!」



すぐに駆け寄ってきた
担当さんや他のスタッフに
囲まれて、もう玲斗を
追いかけることはできなかった。



「今夜……あの部屋で……」




――撮影は成功した。



それなら、賭けはあたしの勝ち。



玲斗がちゃんと約束を
果たしてくれるなら、
あたし達の関係は今夜で
終わる……。




――望んでた結果のはずなのに。

どうしてかな?

何だか心は嬉しいっていう
より、妙な不安を感じてる。



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