《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜

「そんな………」



呆然とするあたしの
周りで、スタッフが
『またかよ〜』とか口々に
ぼやきながら撤収作業を
始めてた。



相手役をなくしたあたし
には、できることなんて
何ひとつない。



ふらついて倒れそうに
なったあたしを、担当
さんが見るに見兼ねて
出てきて支えてくれた。



「仕方ないな……。

それじゃあ調整つき次第、
次回の日程案内ってことで!」



監督も諦めた声でそう
がなってスタスタと
スタジオを出ていく。



_