あれが、あたしのロスト・
バージン。



まさかその相手が天下の
大人気タレントになるだなんて。



(でも、なんで?

玲斗にとって、あれは
何だったの……?)



――それが今もわからない。



だからあたしの心は、
今日の天気のようにずっと
どんよりしたままだった。



―――ねぇ、玲斗。



あれはあたしが玲斗の
“奴隷”だから?

それとも、“擬似恋人”だから?



玲斗にとって、女のコを
抱くなんてたいした意味は
ないのかもしれない。



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