《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜

玲斗は何をあたしに
刻もうとしてるんだろう。


こんなに何度も何度も、
呪文のようにその言葉を
繰り返して。



「オレの“恋人”は、オレ
だけを見て、オレだけに感じて。

そのカラダの中全部、
オレで満たしてればいいんだ」



玲斗の指先があたしの胸に
触れた。



火がついて焼けちゃうん
じゃないかってくらい、
そこが熱くなってくのがわかる。



「もう二度と忘れない
ように、体で覚えるんだよ。

オレに狂って、溺れて。

“最高の恋人”を、演じて
ごらん――…」



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