《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜

そう思っても、もう手遅れ
だった。



あたしはその瞬間、
捕まっちゃったんだ。



――吸い込まれそうなほど
深く澄んだ、その瞳に。



「わからせてあげるよ。

もう二度と、他の男に
なんか触らせないように」



風のように囁いて、玲斗は
強引に唇を重ねてきた。



もう何度目かになる、
玲斗とのキス。



いつもムリヤリで、強引で
――だけど今夜は今までで
一番、激しくて熱い。



「んっ……やぁっ……」



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