《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜

――心の中では、大声で
そう叫んでるのに。



……情けないよ。実際の
あたしは、たった一言も
言い返せない。



怖いのと、言ったら今日の
仕事はどうなるのかって不安。


それがあたしのノドを
凍りつかせてた。



ユウキは、沈黙は肯定って
思ったのかもしんない。


クスッと笑いをもらすと、
ほとんどあたしの頬に唇が
触れるくらいの距離で、



「オレとも仲良くして
くれたら……そうだな、

タイアップのCM、ドラマ。

バンバンキミを推薦して
やるよ――」



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