「いいコだ。

それでなきゃ面白くないからね」



スッと立ち上がって、
今度はあたしを見下ろす玲斗。



細い指先でツツッと
あたしの頬を撫でて、



「それじゃあ改めて
よろしく、陽菜。

これからも、オレとキミ
とは“恋人”だ」



くすぐったさにキュッと
首をすくめながらも、
あたしも内心はちゃんと
言葉を返してた。



(こっちこそよろしく。

見てなさい――恋人でも
なんでも、絶対満足させる
まで演じ切ってやるん
だから――…!)





     ☆☆☆☆☆



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