《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜

「どう? 悪い条件じゃ
ないと思うけど」



「……………」



失敗すれば、引退。



でも成功すれば、チャンス
をつかんで奴隷もオシマイ。



(どうする、陽菜……?

ホントに、ここで今覚悟
できるかどうかよ――…)



「心配しなくても、特別
レッスンはちゃんと続けて
あげるよ。

賭けはフェアじゃなきゃ
おもしろくないからね」



クスクスと笑い混じりの
玲斗の声が、不思議と
最後の一歩分、背中を押した。



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