「あっ……や……!」



『どこに触れてほしいか』
って質問で他に無難な
答えを思いつかなくて、
“頭”って答えたのに。



それを受けてそっと
あたしの髪を撫でた手を、
玲斗は右の耳にすべり
込ませてくる。



くすぐったさにあたしは
首をすくめて、



「や、やめてください……」



「ダメ。

ってゆーか何度言わせるのかな?

敬語はダメだって言ったよね?」



「そんなこと言われても……」



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