《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜

告白されて何度かつき
合ったことはあるけど、
あたしからすごく好きって
思えることはなくていつも
すぐ別れた。



だからあたしはまだ、
“本当の恋を知らない”――

たぶん、そのとおり。




その思いを口にはしな
かったけど、玲斗には
お見通しだったのかもしれない。



彼はクスッと小さく笑うと
目を細めて、



「恋心も知らないでラブ
ソングのPVなんて出られないよ。

仕方ないから、オレが
教えてあげる」



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