《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜

再びカードキーで施錠を
解いてドアに手をかける
玲斗の後ろで、あたしは
心臓がバコバコとすごい
速さで打ち出すのを感じる。



「何してるの? 早く入って」



―――ム、ムリムリムリ!

入ったらきっと、あたし
マジで貞操の危機だよ!



きっとあたしは蒼白な顔
して震えてたんじゃない
かと思う。



だけど玲斗はあたしの
右腕をつかむと、情け容赦
なく部屋の中に引き込んだ。



ドアが閉まり、自動で
カチャッとロックがかかる。



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