あたしは、その後点滴を打って家に帰った。そして、おじいちゃん家に向かっていた。
「萌花、大丈夫？無理な時は言いなさいね？」
ママはしきりにこの言葉を繰り返していた。そして、
「大丈夫♪」
って返すのが決まり事にまでなっていた。
「萌花、「大丈夫だって♪」
あたしは、質問がまた同じだと思って、同じ返事を遮るようにした。
「じゃなくて、もう、着いたわよ？おじいちゃん家。」
えっ!?って外を見ると、明らかに家ではなくて、公園がある。ブランコに滑り台それに、風車やガラス館まであった。
「ここが？おじいちゃん家なわけ？」
「えぇ。これでほんの一部よ。」
あたしのおじいちゃんがこんなにすごい人なんて信じられない。って考えてると、門が見えきた。
トントンっ!!
窓ガラスが叩かれる。
「カードを…。あっ。失礼しました。お帰りなさいませ。奥様。旦那様。お嬢様。」
門番の人が急いで門を開ける。それにしても、お嬢様って嫌だな…。あたしは、萌花だもん。