「望月さん。目、覚めましたか?体は痛い所ありますか?」
失礼します。と言って病室に入ってきた医師は優しくあたしに質問する。あたしは起き上がって返事をする。
「ハイ。」
「そうですか。良かったです!それから、少しの間付き添いの方は出てください。」
あたしは、嫌な予感を感じた。静かに陽太は病室から出ていった。
「赤ちゃん、彼に言ってないんでしょ?お腹の赤ちゃんはね、元気だから。安心しなさい。あなた、貧血だから。」
「ありがとうございます。良かったぁ…。」
あたしは、安心して涙を流した。