優月は、何か吹っ切れたのか、はしゃぎまくっていた。2人でいっぱい店を回って、服をたくさん買った。
「あれ?ひーチャンじゃん?」
優月の指指す方を見ると、陽太が知らない女の人と笑いながら、歩いていた。
誰?もしかして、浮気?ヤダよ…。陽太…。
「ねぇ?萌花、あの人誰?声掛けてみようよっ!!」
そんな、優月の腕をつかんで、あたしは首を横に振った。
「優月…。いいの。あたしは、陽太を信じてるから…。」
口ではこう言っているけど、ホントは怖くてたまんなくて…。あたしには、聞く勇気なんかなくて、ただ、見過ごすしかなかったんだ。そんなあたしを優月は分かってくれて、何も言わずに、その場を離れてくれた。