走って、喋って。

だけどいつまで経っても、
今回は『死ね』って言われない。
川に落とされもしない。

不思議に思いながらも、
並んで川に足を入れたりしている。


ここに来てから、どれ位経ったんだろ?

なんだか時間があやふやだけど、
まあ楽しいからいいとしよう!


彼女の長い髪を指で梳かしながら、
生えていた花を差し込んでみたり。

そうすると本当に綺麗に笑うから、
いつも帰るのが惜しくてたまらない。


川の水面に、キラキラと光が現れた。

それを眺めていると、彼女が言う。

「ねえ、また会いに来る?」

「いっそずっといるよ」

そう答えると、
彼女は何故か怒った様子で、
約1年ぶりに、俺は川に突き落とされた。