止めてから巻き戻しはせずに、 再生したまま、 つまりは逆再生の状態にしたんです。 すると、ドアが開きました。 誰かが部屋に居て、 出ていった瞬間です。 その日は家族全員留守で、 誰かが居るはずはないんです。 それは友達も知っていたから、 みんなワクワクして注視していましたよ。 さあ、一体誰が入ってくるんだ? 期待の中、ドアを開け、 映ったその背中は……。 俺、だったんです。