「浬音に…浬音だった時の記憶は、ありません」


「…………」


「本来‥人間に前世の記憶はありません。俺は偶然‥与えられたんです。……貴方に逢うために」




俺は或都の瞳をジッとみた



…俺に、逢うため?




「どういうことだ」


「このまま行けば……きっと貴方の命は消える」




俺は目を見開いた


或都は俺に一枚の封筒を差し出した